2021.06.08

鰻、はじめました。

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鹿児島県民にとって桜島の噴火は日常です。
噴火したからと言って慌てることは一切ありません。
唯一気にすることといえば風向き。
自分の居場所が風下であれば傘を用意したり、洗濯物を取り込んだりと、私たちは桜島と共に生活しております。

一見うっとうしくも思える火山ですが、私たちへの恩恵もたくさんあるんです。

降灰により火山灰が混じる鹿児島の土壌は栄養価の高い作物を育てます。
その作物を食べて育つ家畜はより健康に育ち、美味しいお肉となります。
鹿児島が食材に恵まれた県といわれる背景には、火山が深く関わっているのです。

うなぎも同様、鹿児島だからこそ美味しく育つ食材の一つです。
火山灰でできた土壌のシラス台地からは、とてもきれいでミネラル豊富な地下水が湧き出します。
この地下水に加え、広大な敷地、質の高い飼料、温暖な気候などあらゆる好条件のもと、自然生育に近い環境でストレスなく養殖できる鹿児島のうなぎは、味も身も上質に育ちます。

そんな鹿児島のうなぎを使ったお食事を提供するお店をご紹介いたします。

お店の名前は「うなぎの松重」。
昭和21年より、親子3代に渡り美味しいうなぎ料理を提供し続けてきました。
昨年の11月20日にリニューアルオープンされたということで、お話を伺いにお邪魔させていただきました。

お店に着くとすぐに、オーナーの松崎さんが笑顔で出迎えてくれました。
早速厨房に案内され見せていただいたのは、まだ元気よく動き回っているうなぎでした。

こんなに間近で生きたうなぎを見たのは初めてで、すかさずカメラを準備して写真を撮らせていただきました。

調理に取り掛かる直前まで生きていた新鮮なうなぎを用意できるのは、ウナギの養殖量が日本一の鹿児島ならではの特権なのかなと思い、私が生まれ育った鹿児島が恵まれた環境の地ということを改めて感じることができました。

感傷に浸っていたのもつかの間。

「今から捌きますねー」
ウナギを捌くのを目の前で見せていただけるということなので、こちらも撮影させていただきました。

しかしここで問題が、、、
捌くスピードが速すぎて写真がうまく撮れません。
途中で手を止めていただくことで、どうにか写真に収めることができました。

綺麗に背開きされたうなぎ。
外見からは想像の付かないくらい透き通った美しい身質でした。

串打ち、白焼き、蒸し、タレつけ、本焼き
5つの過程をへて、とても美味しそうな蒲焼が出来上がりました。


調理をしている最中に、他にも様々なお話を聞かせていただきました。

うなぎ本来の美味しさを表現するための焼き方は、創業当時からずっと変えずに受け継がれているそうです。
味の決め手になるタレも、つぎ足し継ぎ足し守ってきたそうですが、こちらは時代に合わせて味を調整しているとのこと。


「昔は甘辛く濃い味が好まれていましたが、最近は従来よりもさっぱりした味付けが好まれる傾向にありますので、お客さんの反応を見ながら味を調節しています。」

個人的なイメージですか、老舗のお店や歴史のある工芸品の作家さんたちは、時代の波に逆らってでも作り方は変えないというような頑固な印象があったのですが、「うなぎの松重」の、お客様に満足していただくための柔軟な対応に感銘を受けました。

ここから更に、お客様に喜んでいただくために取り組まれていることを伺ってみました。

昨年には、お子様連れやご年配の方々にも、ゆっくりとお食事を楽しんでもらえるように店内を改装してお座敷を設けました。
敷地の関係上、増築ができなかったので、厨房を狭めて客席を広げたそうです。

常連のお客様や新規のお客様、ファミリー層からお一人様まで、うなぎが食べたい時にフラッと立ち寄れるお店を目指しているそうです。

また、座席数が少ないため、ご予約の際はお早めにご連絡することをオススメします。

調理場で作業風景やうなぎの写真撮影をさせてもらいながら、いろんなお話を聞かせていただいている中、キッチンのとある機械が目にとまりました。
こちらは、真空でパック詰めをする機会だそうです。

リニューアルオープンに合わせて、店内で調理したうなぎの蒲焼のお取り寄せをはじめられたとのことです。
こちらも常連さんの想いをくみ取って始まった事業だそうで、なんでも

「県外に働きに出ている息子に、また、ここのうなぎを食べさせたい」

「コロナ渦で会いに行けない祖父母に、蒲焼を贈りたい」

という常連さんの声をきっかけに思い立ったそうです。

焼き立てのうなぎを急速冷却した後、真空パックすることで、「旨みや香り、焼きたてのジューシーな食感」をギュッと閉じ込めます。

レンジや湯煎で再加熱するだけで、お店の味をご家庭でもお楽しみいただけます。

パッケージがとても素敵なデザインでした。
私も今年の土用の丑の日に合わせて、両親や親戚に贈りたいと思います。

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